2019/4/12

【6月26日開催】 2019夏季アカウンティングセミナー

「取締役の報酬とコーポレート・ガバナンス」~開示規制と会社法の観点から~

昨年秋、突然のカリスマ経営者の逮捕劇は、国内外に衝撃を与えました。逮捕理由のひとつが、代表取締役の報酬の不適切な開示でした。取締役の報酬の問題は各国において古くから議論されていますが、日本ではまだまだ議論が熟しているとはいえない状況です。既に会計・監査分野に関わっている方、これから会計・監査分野に進みたいと思っている方、この古くて新しい「取締役の報酬」とコーポレート・ガバナンスの問題について、開示規制と会社法の観点から、一緒に考えてみませんか?
<参加費無料・事前申し込み制(先着順 定員50名)>

【日時・場所】
2019年6月26日(水)19:00~20:30
関西学院大学 大阪梅田キャンパス 1004教室

【内容】

「役員報酬の開示拡充から見るコーポレート・ガバナンス」

役員報酬の不実開示が取り上げられる中、2019年3月期から、業績連動報酬に関する記載等、有価証券報告書の役員報酬の開示が拡充されることになりました。従来より金融庁は「企業と株主・投資者との建設的な対話の促進」を求めていますが、今や、役員報酬制度は企業目的の実現を促す要素として、コーポレート・ガバナンスにおける重要事項となっています。セミナーでは、新設された開示内容について記載例等を用いて紹介し、コーポレート・ガバナンスの現況と今後について考えたいと思います。

上田 耕治

博士(商学)関西学院大学 公認会計士

関西学院大学法学部卒業、商学研究科博士課程後期課程単位取得。事業会社、監査法人勤務、個人事務所開業を経て本学教員。ネクサス監査法人代表社員、2009年~2012年公認会計士試験試験委員(財務会計論)。実務家として企業内容開示の観点から会計および監査の諸課題を研究している。主要著書『監査基準(手続論)』(同文舘出版、2006年)、『企業内容開示の動向』(関西学院大学出版会、2010年)。

主な担当科目:会計倫理、監査論、監査制度論、企業内容開示論、監査事例研究

 

「次期会社法改正における取締役の報酬とコーポレート・ガバナンス」

2019年1月16日に法制審議会の会社法制(企業統治等関係)部会が決定した、「会社法制(企業統治等関係)の見直しに関する要綱案」において、取締役の報酬について、インセンティブの付与という観点から、新たな提案が行われていますが、ガバナンスの観点からは後退しています。本セミナーでは、次期会社法改正における取締役の報酬についての新しい制度を紹介するとともに、取締役の報酬の決定方法についてガバナンスの観点から考えてみたいと思います。

岡本 智英子

慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程民事法学専攻単位取得満期退学。高知大学人文学部助教授等を経て2007年より現職。ベルリン・フンボルト大学法学部客員研究員(2015年9月~2016年9月)。日本私法学会理事(2019年10月~2021年9月、2022年9月~2023年9月)。専門は商法、会社法。株式による資金調達における株主保護のあり方について、ドイツ会社法がアメリカ会社法とどのように対峙あるいは受容してきたのかについて研究中。著書に『募集株式発行の効力論』(税務経理協会、2007年)、『会社法の基礎(第2 版)』(法律 文化社、2021年:共著)、『民法とつながる商法総則・商行為法(第2版)』(商事法務、2018年:共著)がある。

主な担当科目:企業法、商法、会社法、企業法課題研究

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【問い合わせ先】
関西学院大学専門職大学院 経営戦略研究科
TEL:0798-54-6572