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2019/2/28

自治体監査のための監査論入門(石原 俊彦)

地方自治法第150条が改正されて都道府県や政令指定都市では、内部統制の構築が義務付けられました。総務省からは監査基準のたたき台も公表され、本格的に監査リスクアプローチが導入されます。自治体の監査は前例踏襲で、手続準拠性の監査と目されていました。監査意見や監査結果も、保証型ではなく指摘型で意見表明することが許されていました。しかし、首長が内部統制の状況を評価して作成する報告書を、監査委員が監査して議会に報告を行う段階においては、監査を指摘型で進めることは困難になっています。本講座を受講することで、自治体の内部統制や監査の関係者の多くが、従来とは異なる視点で実務に従事できるようになります。また、本講座の修了書を取得した受講者は、英国勅許公共財務会計協会(CIPFA)日本支部が認定する「地方監査会計技術者」の資格認定申請が可能です。

【講師】

石原 俊彦

博士(商学)関西学院大学 公認会計士

総務省地方行財政検討会議構成員、内閣府第30次地方制度調査会委員、名古屋市交通事業経営健全化委員会委員長、奈良市監査委員など、政府と地方自治体の公職を多数歴任。現在も京都府参与(業務改善担当)や豊橋市公契約審議会会長を務める。公認会計士の資格を持ち2011年から日本公認会計士協会本部理事を1期務める。国際活動として英国勅許公共財務会計協会(CIPFA)本部理事兼日本支部長。英国の公共部門に幅広いネットワークを持ち、2007年から5年間英国バーミンガム大学客員教授。国際公会計学会会長(2013年8月~2016年8月)。第24回日本公認会計士協会学術賞(1996年)と第12回日本内部監査協会青木賞(1999年)を受賞。

主な担当科目:会計学、公共経営論、公共政策

【受講をお勧めしたい方 】

・公認会計士の資格を持たない監査委員
・自治体の監査委員事務局職員
・民間企業の理財本部等で公認会計士等の監査対応を行っているビジネスマン
・関西学院大学ビジネススクールの自治体・医療・大学プログラムへの進学を検討中の皆さん 等

【受講に必要な知識・実務経験】

・自治体での監査実務経験がわずかでもある方が望ましい。ただし、必須ではありません。

【カリキュラム】

第1回 2019年5月14日(火) 19:00~21:30
財務諸表監査の基本フレームワーク

公認会計士や監査法人が監査主体として実践している民間企業の財務諸表監査における基本的なフレームワークを解説します。また、金融証券取引法監査と会社法監査の概要を解説します。受講生は講義を通じて、財務削表監査の基礎概念を理解することができるようになります。

第2回 2019年5月21日(火) 19:00~21:30
監査計画の立案と内部統制

監査は監査意見を表明するために監査証拠を収集評価するプロセスです。要証命題(監査要点)の導出から、必要とされる監査証拠の事前評価を介して、監査人は内部統制の評価も含めた、監査計画を立案することになります。監査計画の良否で、人員・予算・時間といった監査資源の戦略的活用が大きな影響を受けます。監査は極めて戦略性の高い証拠収集のプロセスであるということが、第2回の講義を通じて理解されることになります。

第3回 2019年5月28日(火) 19:00~21:30
監査証拠と監査リスクアプローチ

十分にして有効な監査証拠を、リスクアプローチを通じてどう効率的に収集するか。第3回の講義では、監査の最も重要な問題である監査証拠の調査と評価の論理を、リスクアプローチを用いて解説します。

第4回 2019年6月4日(火) 19:00~21:30
監査手続と監査報告

第4回目の講義では、内部統制の評価やサンプリング、分析的手続などの監査手続について学習します。これらの概念と監査要点や監査証拠、監査調書との関連性を理解することで、監査実施の基本フレームワークが容易に理解できるようになります。また、第4回の講義では、監査結果を監査意見としてどう報告するのかを学習します。

※ 毎回の講義の内容は前後することがありますので、受講生は4回すべての履修を前提に受講してください。

本講座の受付は終了しました。