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2016/3/26

行き詰るから発見する

中島稔哲准教授 アカウンティングスクール(AS)

さる2月7日,当フォーラムの研究成果報告会が行われ,ポスターセッションをめぐり,成果を聞き,質問めいたこともさせていただいた。このような場にいるなか,なぜか(研究会に刺激を受けて,無意識のなかにある記憶が呼び起された!?),数学者岡潔氏に関することがふと頭に浮かんできた。(記憶は定かではないが)それは,氏に関するあるテレビ番組中にあった,氏が電車で座席に正座をして流れゆく風景を見るという逸話!?である。

そこで,大学図書館に所蔵されている岡潔・小林秀雄[1965]『対談 人間の建設』新潮社を手に取ると,そこには次のような発言があり,上のような行為は,意識的努力から一時離れるために行っていたのではないかと想像するところである。(同書では,「殊に数学が壁に突き当たって,どうにも行き詰ると好きな小説を読むのです」(101頁)とあるが)

「数学は必ず発見の前に一度行き詰るのです。行き詰るから発見するのです」。そして,「行き詰って,意識的努力なんかできなくなってから開けるのです。それが不思議だとポアンカレは言っています」(102頁)。

「行き詰って,意識的努力なんかできなくなってから開ける」というのは,数学に限らず,学習・研究にも通ずるものがあるように思う。