2021/12/23

医療キュレーター実践会 第36回 開催のご報告

医療キュレーター実践会では、狭義の医療に囚われず広くヘルスケアに関わるテーマを、医療従事者とそうでない人が混じり合いながら、学び、考え、学びを実践する取り組みを行なっています。

今回は、当研究会の運営メンバーである井上さんが取り組まれている睡眠をとりあげました。生活全体に大きな影響を与える存在でありながら、日々の忙しさのせいで軽視されがちな睡眠です。

塀内さんからまずは睡眠に関しての基礎的な知識として、脳の構造や睡眠のメカニズムについてわかりやすくレクチャーいただきました。その後、睡眠に影響を与える要因として大人、特に子供に対しては母親の影響が大きいことを調査から示されました。

次に井上さんから、子供の睡眠の実態をお示しいただいた上で、「不登校の実態と改善の取り組み」と「乳幼児の2週間の睡眠ログ」をお話しいただきました。
ログをとってみると、日々の睡眠時間の短さや、睡眠開始時刻がバラバラであることなどが見えてきます。睡眠を改善することで不登校を0にできた自治体もあるそうです。

実際の睡眠ログを見ながら、皆さんで判定をしたことでどのような睡眠が望ましいかを理解しました。

最後にまた塀内さんにバトンタッチして「新しい眠りの評価方法」についてお話しいただきました。最近流行りのスマートウォッチなどでは有意義な計測ができないことなどを知りました。
本格的な測定は家庭では絶対無理とのことなので、今後どのようなデバイスを開発したらいいのかなど、ビジネスの種があるように思いました。

希望者は事前にアンケートにより睡眠時評価を提出していたので、研究会終了後フィードバックがなされました。
私の判定は低かったので、近く専門家に相談する必要がありそうです…

オンライン開催のため、一方通行な開催が多くなりがちの昨今。終了後は自由にお話しできる時間を設け、参加者がお持ちの課題を共有したり、ネットワークづくりをしていただくようにしました。

医療従事者、行政、教育委員会など多彩な方がお集まりくださったので、睡眠の重要さが伝わり、新たなビジネスや政策が生まれることを願っています。