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2017/11/6

関学IBAのアントレプレナーシッププログラム

日本の国内総生産(GDP)は米国・中国に続いて世界3位につけているものの、国際競争力は1980年末の1位から1991年のバブル崩壊以降漸次下降しており、2017年にはアジア諸国の中で香港1位、シンガポール3位、台湾14位、中国18位の後塵を拝して26位になっています(IMD世界競争力ランキング調査)。

国際競争力が低下する要因として、政府の効率性が悪いこと(財政赤字、年金制度など)、ビジネスの効率性の低さ(管理職の国際経験の少なさ、文化的閉鎖性など)が挙げられ、また起業家精神(アントレプレナーシップ)が低調なためベンチャー企業創成、新規事業開発の低調さが指摘されています。

アントレプレナーシッププログラムでは、イノベーションと起業家精神についての理論的な学習(シュンペーター、ドラッカー、クリステンセン)や企業家論をベースに、産学連携、知的財権、ベンチャーファイナンス、インキュベーションなどのベンチャー創出のための社会の仕組み(エコシステム)について学びます。その基盤に立って、独立ベンチャー、企業内ベンチャー(イントラプレナー)、社内新規プロジェクトなどの新たなビジネス創成を目指した科目群を配しています。独創的なビジネスアイデア・製品開発・ビジネスモデルの創出、事業戦略やマーケティング戦略(4P)の策定、財務・利益計画、株式上場につながる資本政策などについて講義・ケーススタディー・ゲストスピーカーの講話によって学びます。また柔軟で論理的な発想を涵養するための科目(イノベーティブ&システムシンキング、システム・デザイン演習)も準備されています。

経営戦略、マーケティング、ファイナンス、MOTの中核的な知識・理論を連動させる実践的なプログラムであり、課題研究ではかなり広範な研究テーマを扱っています。またリーンスタートアップを行いながら、ビジネスプランを作成し、補助金やベンチャーキャピタルから資金を調達する実践を試みる方もおられます。IBA修了後も継続して起業・創業を支援するネットワーク(エンジェル、会計士、弁護士、税理士、社労士、ベンチャーキャピタリストなど)も形成されています。

これから独立起業を志す方だけでなく、企業内での新規事業開発・経営管理を担当される方、中小・中堅企業での経営革新を目指す方、ベンチャー企業を支援する立場の方などにぜひ履修をお薦めします。

定藤 繁樹

1975年京都大学法学部卒業、大阪ガス入社。1985年よりジョージワシントン大学経営行政大学院へ留学。帰国後、海外新規ビジネスを担当。1996年神戸大学大学院経営学研究科でMBA取得。1998年より京都リサーチパークで大学発ベンチャー育成や産学連携などを担当。2003年より関西学院大学教授。宝塚都市再生プロジェクトを推進。地域活性化伝道師(内閣官房)。グローバル・アントレプレナーシップ教育研究センター長。2002年大阪大学発ベンチャー・ニューブレクス(株)、2010年関学発ベンチャー・(株)PIJINを共同創設。主な著書に、『ベンチャー企業経営論』(有斐閣、2002年:共著)、『ベンチャービジネスと起業家教育』(御茶の水書房、2002年:共著)、「たからづか学」(関西学院出版会、2017年:編著)がある。

主な担当科目:ベンチャービジネス、アントレプレナーシップ