2019/6/11

イノベーション研究会 第123回セミナーの報告

『第123回イノベーション研究会では、昨年関西学院大学経営戦略研究科に就任された池田新介教授に「楽しく学ぶ行動経済学」と題して講演して頂きました。

池田教授は「自滅する選択―先延ばしで後悔しないための新しい経済学」で第55回 日経・経済図書文化賞を受賞され、当研究会顧問である玉田教授も尊敬する経済学者です。講演では難しい学術的なことを、図や事例を用いて分かり易く説明して下さいました。

「小さなリスクを大きく見積もる傾向がある(過剰過重)」「悪い情報は見なくなる(情報回避)」「目立つもの(分かり易いもの)に引っ張られる(認知の節約)」など私達の選択や思考のクセについてのお話からスタートしました。
次に、人間の脳には「システム1=旧脳、感情的行動関連」「システム2=新脳、認知的行動関連」という2つの脳の処理システムがあり、2つの脳の処理システムのコンフリクトがバイアスを生み、人の誤行動に繋がってしまうことなど多くのことをお話しくださいました。人が賢い選択をするよう導いてあげる「ナッジ」などなど、行動経済学を楽しく学べた2時間でした。
参加者の質問は途切れることなく、質疑応答タイムは懇親会まで続きました。
今回のイノベーション研究会では、ハッピーキャリアリーダーコース修了生がお子さんと一緒に参加して下さいました。池田教授からも子ども向けの経済学の本を書きたいというお話まで出ました。
  

大人が学ぶ場では子どもは親の学ぶ姿に刺激を受け、子どもの学びを促進させます。今後も大人と子どもがのびのびと学べる社会のプロトタイプを作って行きたいです。