2018/2/16

地方公会計改革の基礎 ―統一基準の理解と財務書類活用―(稲沢 克祐)

地方自治体においては、2016(平成28)年度の決算から、「統一基準」による財務諸表が開示されています。そして、統一基準の導入に際しては、複式簿記の導入、固定資産台帳の整備が必要となっています。この講座では、制度が大きく変わった時期に、会計の初学者や地方公会計改革の初任者を対象として、簿記の基礎から、公会計についての基礎、統一基準の理解と活用までを実務的に解説します。

【講師】

稲沢 克祐

博士(経済学)関西学院大学

東北大学大学院教育学研究科博士課程中退。現在、国税専門官等の公務員をめざすプログラム、会計に強い公務員をめざすプログラムを担当。群馬県庁にて、予算編成(財政課)の仕事に従事。 英国に2年間駐在した後、四日市大学総合政策学部を経て現職。政府・自治体の行財政改革を研究テーマとし、実践活動としては、外務省政策評価アドバイザリー委員、総務省地方公会計の活用のあり方に関する研究会委員、内閣府官民競争入札等監理委員会専門委員、名古屋市行政評価委員長、川西市経営評価委員長、四日市市指定管理者選定委員長、秩父市行政経営アドバイザー、塩尻市行政経営アドバイザー、紀の川市行政経営アドバイザーなど、国、自治体にて、数多くの公職を歴任。主な著書に『英国地方政府会計改革論』(ぎょうせい、2006年)、『自治体の市場化テスト』(学陽書房、2006年)、 『公会計(新訂版)』(同文舘出版、2009年)、『一番 やさしい地方交付税の本』(学陽書房、2016年)、 『50のポイントでわかる 地方議員 予算審議・決算審査ハンドブック』(学陽書房、2018年)、『第3版 行政 評価の導入と活用』(イマジン出版、2019年)、『ゼロからできる自治体の財政分析』(学陽書房、2021年)などがある。

主な担当科目:公会計論、財政学、経済学

【受講をお勧めしたい方 】

・地方自治体において、公会計改革の担当になっている方で、公会計簿記、統一基準について、基本から理解したいと考えている方。
・地方自治体の財務諸表や財務分析に関心のある方。

【カリキュラム】

第1回 2018年4月18日(水) 10:30~13:00
地方公会計改革の背景と地方自治体会計の基本

2006年度から進められている地方公会計改革の背景として、地方自治体の資産・債務の問題を解説します。さらに、現行の地方自治体会計についての基本を解説した上で、現行制度の問題点から新地方公会計改革の考え方を解説します。

第2回 2018年4月18日(水) 14:00~16:30
複式簿記と公会計簿記の基本

会計の初学者を対象として、複式簿記の基本を解説します。その上で、公会計簿記の基本について、簡単な演習を進めながら、統一基準理解のための前提を作り上げます。さらに、固定資産台帳についても、その概要を解説します。

第3回 2018年4月19日(木) 10:30~13:00
統一基準の理解(1)

統一基準の概要について、「作成マニュアル」の内容に沿って解説します。財務書類の形式から、資産、負債、純資産、収益、費用といった要素、および複式簿記について、具体的に解説することで、財務書類の各数値の理解を深めてきます。

第4回 2018年4月19日(木) 14:00~16:30
統一基準の理解(2)

統一基準による財務書類の活用方法について、解説します。これまでの地方自治体の財務分析の概略を解説した後、財務書類を用いた基本的な財務分析について、解説します。
 

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